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「絶対に納得出来ない」と憤るのは和歌山県の販売店大手の岩谷自動車代表取締役岩谷和司氏。今回問題になっているのは、同氏が仕入れたトヨタ・ウィッシュ(某公的団体の判定付き)の『修復歴無』の検査判定だ。仕入れ後に、オークション会場へ出品したところ『修復歴有』の検査結果が出され、詳しく調べると『右センターピラー』の下部が交換されており、オークション会場の基準では明らかに『修復歴有』。岩谷氏自身も長年の経験で修復有と判断する車を、信頼する検査団体が交換を認めながらも「右ボディサイドシル単体交換時に生じたもの」とし、『修復歴無』と判断したことである。
この判断を巡り納得がいかない同氏は、他のオークション会場に出品、その際に発行された『修復歴有』の出品票を提示、改めて『修復歴有判定』の結果を同団体に伝えると「AA会場の判断の方が間違っている」と回答されたと言う。同団体が発行した証明書に記載されている見解では、「左フロントピラー下部にわずかな凹み。右リヤドア取り外し跡。右ボディサイドシルパネル単体交換後。右センターピラー下部及びサイドシル周辺に補修跡が見受けられるが、これらはボディサイドシル単体交換時に生じたものであり、当協会が定める修復歴の定義に該当するものではありません」となっている。ちなみに同団体がピラーに関して修復歴有りとするものは、「交換されているもの」「スポットの打ち直しがあるもの」「外部または外板を介して波及した凹みまたはその修復歴があるもの」と、交換は『修復歴有』としている。
同氏は、「我々中古車専業店のタマの仕入れは、オークション会場が全てと言っても過言ではない。そのオークション会場の検査基準は業界団体である日本オートオークション協議会(NAK)がベースになっている。そのAA会場の判定結果を公的な検査団体が否定してもいいのか。そもそもセンターピラー下部に交換歴がある中古車を『修復歴無』としてユーザーに販売できない。今後、同様の問題が二度と起こらないようにするため今回の件は白黒はっきりさせたい」と語気を強めて語る。
現在、流通する中古車はオークション会場を通っている。その中古車は最終的に国内外のユーザーに販売される。消費者は修復歴の有無を重視し、購入時、第三者の判定などを参考にしている。また、中古車業者もHPなどでユーザーに対し「査定の中で商品各差を算定するのは、修復歴です。事故前歴の見落としは査定価格に及ぼす影響が大きく、再販時にはトラブルの原因になりかねません」としている。今回取り上げた問題(岩谷氏の抗議)は、単に同社の利害の問題ではなく中古車業界の問題と言っても過言ではない。
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